オートバイのスマートなイメージに対し、その大きさはギャップを感じさせ、よりモダンで、威風堂々とした雰囲気を醸し出す。事実、大型のものになれば、高級セダン以上の車幅になり、その存在感は他を圧倒します。
見た目はオートバイだが、オートバイより優れた積載性を持つなど自動車との共通点も多く見られます。そんな特徴と独特のたたずまいは、希少価値を生み、いつの時代も周囲の注目の的であり続けました。サイドカーは自動車ともオートバイとも違う全く新しい乗り物として認識すべきでしょう。ひとたび公道に出れば、老若男女の目にとまり、見ただけで嬉しい気持ちにさせてしまう。こんな乗り物が自分のものだったら、楽しくない訳がありません。
自動車ともオートバイとも乗り味が違うということは、それだけでひとつの楽しみと言えます。オートバイと比べ、大きさや車幅はかなり広いが、実は想像するよりずっと小回りが利き、俊敏な性能を持っています。熟練者になればなるほど、そのギャップが大きな魅力となります。
より多くの人や荷物を運びたいのであれば、自動車の方が優れています。疾走るという機能を追求すれば、オートバイの方が優れています。利便性を追求していけば、決してサイドカーには行き着くことはありません。そこにあるのは、個性の追求とあくなきこだわりと言えるでしょう。
サイドカーの魅力の多くはひと癖あるものが多く、そのすばらしさを理解するのにある程度の気持ちの余裕が必要だからなのかも知れません。サイドカーには気品ある大人のライダーが似合います。